ポジションコントロールとして重要な2つの売買戦略、「両建て」と「ピラミッディング」について。
この2つは相反する戦略ですが、合わせて使う事が可能です。両建て戦略については以前の記事にも登場しました。
両建てとは買いと売りを同時に行う事です。上手く使えばかなり有効に利幅を確保出来ます。
私が使うのは「天底で売買し、最大限の利幅を確保しておく」というもの。天井や底はそれ以上の先がないので天底です。
しかし、有利な値位置でポジションを保有しておき、いつか天底が破られ値幅が伸びて行く瞬間を待っていれば、利幅は伸びて行く一方です。この方法は利益に繋がりやすい事が分かっています。
「同時に買いと売りをエントリーする」という両建てもありますが、あまりそのやり方では上手く行かないでしょう。FXではスプレッド(買い値と売り値の差)の分だけマイナス分を挟み込む事になるからです。
両建てとピラミッディング
この値動きの相場分析については従来の相場分析ブログに書きました。
※相場分析をこのサイトでコラムと同時にやって行く方法を模索していましたが、どうもしっくりこないので相場分析は元通りのブログに戻しました。当サイトでは後から読んでも役に立つ記事を書きたいと思います。
両建てのポイント
両建てというのは、安値で買っておいて高値で利食いの代わりに売る事。同時に買いと売りが入るので利幅が確保され、次の値動きまで考える猶予が生まれます。上のチャートでは矢印のところで実際に売買しました。
ポイントは「枚数のコントロール」です。両建てしながら、適時利食いして行く事で安全性を保ちながら天底が取れます。
天底を読み間違えたとしても大丈夫。すぐに損切りすれば、利幅が増えるだけです。この方法は簡単ですよね。
ただし、これが出来るのは重要なラインが見えている人だけです。スリースタータードットジェーピーの会員様であれば大体が出来るでしょう。インジケーター派のトレーダーには無理かも知れません。
ピラミッディングのポイント
ピラミッディングは、まず天底で大きめにポジションを持ち、次のタイミング(高値越えなど)で買い増しをして行く事。
上のチャートでは1回だけでしたが、どんどん枚数を小さくしながら買い増して行くので「ピラミッドのようにポジションの比率が三角になる」というイメージです。
やり方としては、最後のポジションが損切りになる値位置にそれまでのポジション(買い増し分も含め)の損切りを移動させておき、利益を確保します。
両建てとピラミッディングを合わせると?
利益を確保しながら勝負出来るところで枚数を増やすので、安全性を保ちながら値動きを取り損ねる事が少なくなります。だからこそ、この2つの資金管理を合わせて売買すると都合が良いという事です。
正確に言えば、「天底でのポジションは利食いせずに、買い増し・売り増し分だけを利食いする」のでピラミッディングの利食いとは少々異なります。
最後に復習しておきましょう。
上のチャートを実際に売買するとこんな感じになります。緑がポジション、赤は損切り位置です。
3ステップ!
- 天井まで買って利食いしながら様子を伺い、徐々に売る。
- 下落したら安値割れのタイミングで売り増しする。
- 跳ねるラインやタイミングで買って利幅をキープしておく。
この方法が結構気に入っています(笑)。
完全に利食いしてしまうと、次に伸びた時に不利な値位置からしかエントリー出来ませんが、天底のポジションを残しておけばそうでもありません。
両建てとピラミッディングを合わせる方法のまとめ!
今回は「両建てとピラミッディングの合わせ方」でしたが如何でしたでしょうか。
あくまでも資金管理方法なので売買手法でもありませんが、両建てをして不利なレートから利食いして行くという今回の戦略は
フィボナッチのラインが見えているトレーダーが行うと効果的です。
最初のチャートにも書いたように、この戦略は天底が分かっていないと出来ません。
フィボナッチの使い方はメインのサイト、スリースタータードットジェーピーで教えています。
また、特にFXに有効な手段!
これらの方法は、持ち合いが多い為替市場において機能しやすい性質がある手法です。
両建ては値動きが最終的に持ち合いになりやすいと仮定して始めるものですので、一方的な値動きが生まれていると思うのであれば、単純にピラミッディングで買い増しを続ければ良い話ですよね。
しかし、今回のような持ち合いを仮定して行う両建てをしながらの取引というのは、最終的に真ん中の値動きに落ち着くという想定の上で行っています。
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