【2023年保存版】FOMC開催日程とCPI日程 米国消費者物価指数のトレードをマスターしよう!

ナスダック・NYダウ・S&P500

FOMC開催日程とCPI日程 in 2023

消費者物価指数(CPI)という経済指標が、最近注目を集めています。

一昔前は「雇用統計」「FOMC」が一番よく動きましたが、CPIは月半ばにあり、
FOMCの前にある場合は特に強く意識されます。

またCPIの時間帯は(FOMCと違い)夜中ではないですし、トレードもしやすい。
この米国消費者物価指数を狙わない手はないでしょう。

今回は『CPIで勝つために何を考えたら良いか?』というテーマを考えてみます。

なお、私は2022年11月CPIではドル円の売り、12月CPIでは株価指数の売りを成功させています。
後半で「CPIトレードで勝つための戦略」を幾つかお伝えします。

この記事の内容


FOMC開催日程とCPIの日程(2023年)

FOMCとCPIの表の解説

  1. FOMCは年8回開催されます。
  2. 議事録公表も8回ですが、FOMCの約半月後に発表があるので年を跨ぐ事もあります。
  3. CPIは年12回。全て月の半ばにあり、タイミングは分かりやすいです。

FOMCが一番動くはずなのですが、その前にCPIがあると前哨戦として注文が集中する事があります。

※太字のCPIがFOMC前にあるCPIです。狙い目!

FOMC開催日程と発表時間 CPI(米国消費者物価指数) FOMC議事録公表
1/31〜2/1 2月2日4時 1月12日 2月14日22時半 1月5日4時(前年12月分)
3/21〜22 3月23日3時 3月14日 4月12日21時半 2月23日4時(2月分)
5/2〜3 5月4日3時 5月10日21時半 4月13日3時(3月分)
6/13〜14 6月15日3時 6月13日21時半 5月25日3時(5月分)
7/25〜26 7月27日3時 7月12日 8月10日21時半 7月6日3時(6月分)
9/19〜20 9月21日3時 9月13日 10月12日21時半 8月17日3時(7月分)
10/31〜11/1 11月2日3時 11月14日22時半 10月12日3時(9月分)
12/12〜13 12月14日4時 12月12日22時半 11月23日4時(11月分)

覚える必要はありませんが、2023年用にまとめましたので、コピーorこのページをブックマークしておいて下さい。

注意点

2022年のような米国金利が派手に動いている間限定になるかも知れません。

2023年は後半などで金利変動が落ち着きを取り戻したら、CPI発表ではこれまでのようなボラティリティを出せなくなるかも。

なお、2023年途中から政策金利が変動しなくなる(高い水準でキープされる)予定です。

CPIとは?【用語】

物価がどのくらい高騰しているかを示す指数です。さらに詳しくは下の「コアCPI」の項目に書いてあります。

※CPI…消費者物価指数、Consumer Price Index 物価の変動を示す指数。

消費者物価指数 (CPI)は、消費財やサービスのマーケット バスケットに対して都市の消費者が支払う価格の経時的な平均変化の尺度です。インデックスは、米国およびさまざまな地域で利用できます。一部の公益事業、自動車燃料、食品の平均価格データも利用できます。-米国労働統計局

FOMCとFRBとは?【用語】

FRBはアメリカの金融の安定化を担う(コントロールする)機関です。

https://3starter.com/wp-content/uploads/2021/02/fukidasi160-1.png

力のある日銀みたいなもの。

※FRB…米連邦準備制度理事会、Federal Reserve Board

FOMCはFRBによる金融政策を決める会合。

政策金利もこの会議で決まるので、FX・CFDトレーダー達が大注目するイベントになっています。

※FOMC…米連邦公開市場委員会、Federal Open Market Committee 

連邦準備制度理事会は、米国経済における雇用の最大化と物価の安定を促進するために、米国の金融政策を設定しています。

→HP Boards of Governors of the Federal Reserve System

連邦公開市場委員会 (FOMC) は、連邦準備制度の金融政策決定機関です。FOMC は、総務会の 7 人のメンバーと 12 人の準備銀行総裁のうちの 5 人の 12 人のメンバーで構成されています。理事会の議長は FOMC の議長を務めます。~
~
通常、FOMC は、経済見通しの変化に応じて短期金利の水準を調整することで政策を運営します。

狙い目のCPI月

1月 3月 6月 7月 9月 12月

FOMCのどのくらい前にCPIがあるか?

1月…10日前、3月…9日前、6月…2日前、
7月…15日前、9月…8日目、12月…2日前

※5月・11月はFOMC後にCPIがあるため、期待出来ない。しかしながら、4月 8月 10月はCPI前後に議事録公表があります。

なぜCPIが注目されているのか?

米国でインフレが問題になっているからです。

日本の比ではないインフレが加速しているので、それを抑えようとFRB(米連邦準備制度理事会、Federal Reserve Board)は躍起になっているというわけ。

https://3starter.com/wp-content/uploads/2022/12/icon-human3.gif

先日YOUTUBEで見た、アメリカにあるうどん屋では日本円にして1500円や、1800円でかけそばが提供されていたように記憶しています。驚きですよね。※むかつくキャラを追加してみました

CPIはその名の通り、「消費者物価指数」なので物価がどのくらい高騰しているのかを示しています。

FRBは「PCEデフレーター」の方を重視していますが、米消費者物価指数(CPI)はFOMCの直前の月半ば。

前哨戦としてFOMCを見越しての売買が盛んになるため、FOMCより前にあれば大きく動く事があります。

【補足】サマータイムとは?

上の表にあるFOMCの発表時間には夜中4時と3時のところがありました。

そして米消費者物価指数は22時半と21時半の月があります。

なぜ月によって違うのか?

この解説をしておきますが、飛ばしても大丈夫です。

2023年の米国サマータイム期間

2023年3月12日東部時間 2時~11月5日2時

日本時間とは時差が14時間あり、サマータイムでは13時間の時差となります。

つまり、日本時間では
2023年3月12日16時~11月5日15時が米国サマータイム期間です。

2023年 米国サマータイム期間

2023年の米国サマータイム期間

  • 3月12日の16時になるとアメリカでは時計の針を1時間進め、3時になります。
    (サマータイムに入る)
  • 11月5日の15時になるとアメリカでは時計の針を1時間戻し、1時になります。
    (通常時間に戻る)

サマータイムの解説

https://3starter.com/wp-content/uploads/2022/12/icon-human2-150.gif

もっとややこしい事を言っても良いですか?気になった人以外飛ばして下さい。

ちなみに3月12日15時59分は米国で1時59分ですが、3月12日16時1分は米国で3時1分になるはず。

そして11月5日14時59分は米国で1時59分、15時1分は米国で1時1分。
米国でサマータイムが終了して時計の針を1時間戻されると、日本の16時1分が米国の2時1分となる。

よって、切り替わり日時は日本時間で
3月12日16時丁度~サマータイム~11月5日15時まで

※難しすぎて吐き気がしました。頭が悪いので、間違っていたら教えて下さい。

サマータイム時のFOMC時間

  • ~3月12日 日本時間16時までにあるFOMC・・・日本時間夜中4時に発表。
    ※その30分後にパウエル議長の会見がある。
  • 以降~11月5日 日本時間15時までにあるFOMC・・・日本時間夜中3時に発表。

だから上の表のFOMCには、
4時のところと3時のところがあります。
切り替わりの日時はご説明した通り。

なお、FOMCは発表の前2日間話し合われて最後に発表があります。

例えば2023年7月は「7月25日〜26日が会議、7月27日夜中3時に発表」
→「その30分後の3時半に会見」という流れになるでしょう。

狙い通りのCPIトレード。消費者物価指数をマスターしよう!

CPIトレードで勝つ方法 2022年11月と12月の例

第2部として、そんなCPI(消費者物価指数)で「どのようにトレードしたら勝てるのか?」を考えてみます。

CPIタイミングでの変動例

https://3starter.com/wp-content/uploads/2022/12/icon-human2-150.gif

2022年11月はドル円が140円台から130円台へ、CPIで大幅下落しました。

さらに12月のCPIで、ドル円は137円台から134円台へ3円ほど下落。わりと大きな値動きなので、それなりにトレードする価値がある経済指標となっています。

12月米消費者物価指数はどう戦うべきだったか

※12月13日のCPI=11月分の集計結果。

結果 予想 前回値
前月比 0.1% 0.2% 0.4%
前年比 7.1% 7.3% 7.7%
コア・前月比 0.2% 0.3% 0.3%
コア・前年比 6.0% 6.1% 6.3%

コアCPIとは?【用語】

次の図のように、エネルギーとフード部門の数値が高いですね。

12月発表 米CPIの結果グラフ

12月発表 米CPIの結果グラフ

ガソリンの価格とか、お野菜の値段などは
変動率が大きい(先月、前年に比べて増加している割合が大きくなる)傾向にあり、突出したものがあると他の部門の変化が分かりにくくなります。

そのため、この2つの部門を外して集計したのがコアCPIです。

※コアCPI…変動が大きなエネルギー・食品を除いて集計したもの。その方が実際の物価変動が分かると考えられ、コアCPIの方が重要視されている。

物価指数は、米国、国勢調査の 4 つの地域、国勢調査の 9 つの区分、都市の 2 つの規模クラス、地域と規模クラスの 8 つのクロス分類、および 23 の地域で利用できます。指数は、消費者支出の主要なグループ(食品と飲料、住宅、アパレル、輸送、医療、レクリエーション、教育と通信、およびその他の商品とサービス)、各グループ内の項目、およびサービスなどの特別なカテゴリで利用できます。ー米国労働統計局

【解説】12月のCPIをどう読み解く?

上の表を見て頂くと分かるように、全て下回っています。

つまり、インフレの鎮静化が進んでいるという事になり、→「米国の利上げペース鈍化」が想定されます。

※インフレを落ち着かせるために利上げをしているので、インフレが落ち着くなら利上げを推し進める必要性がないため。

この結果を受けて、ドル円が下落し、株価指数が上昇しました。

月初の月間展望12号勝ち方実戦編フリーパスプラン)ではドル円とクロス円の戻り売りを推奨しました。この値動きを皆が取れたのかは分かりませんが、CPIで勝負を仕掛けたなら勝っているでしょう!

しかしながら、
下落後にドル円が盛り返し、株価指数が下落に転じた」というのが実際の値動きなのです。

私が狙っていたのは
「下落したドル円の買いと上昇した株価指数の売り」のみでした。

特に上昇した株価指数を売るのはとても簡単でしたね。

株価指数上昇→下落の理由。

2022年12月は、CPIとFOMCの日程がかなり近かった。

  1. CPIが12月13日22時半
  2. FOMCが12月15日4時(14日の夜中)

前日に株価が上昇したら、FOMC後のパウエルさんの会見はどうなるでしょう。

今はインフレを抑制しようというタイミング(前提)です。それが2022年のテーマでした。


株価が派手に上昇を続ける=インフレが進む=まずい=抑えようと会見の内容がキツイものになる

=それを見越して、トレーダーは上昇したところで利食いする=上昇しても下落する


これが、上昇しても下落した理由です。

簡単ですね。笑えるほどに。

だから、株価指数が上昇したところで売るのが得策だったのです。

では本題に入ります。

CPIという指標発表で今後勝つために、何を考えなければならないのでしょうか?

これまでの話は前提知識にすぎません。一旦忘れて下さい。

指標発表の結果などどうでも良い。

12月CPIの売買例

CPIでのNYダウ

CPIでのNYダウ 1分足

これが12月13日のCPIで私が行ったトレードです。

売りを始めるのは、22時半のCPIではなく、その後米国市場がオープンしてからです。

米国の株価指数なので、天井になるのは米国時間だから

値位置ではなく、時間が重要なタイミングでした。

その時間にさえエントリーすれば勝てる簡単な日だという事が夕方から分かっていたので、
30分前くらいからスタンバイして、チャートにラインを引いていました。

米国市場がスタートして(23時30分)、予定通り戻り売られた。ここで売りエントリー。

https://3starter.com/wp-content/uploads/2021/02/fukidasi160-1.png
ono

欲しかった事業用のPCソフトをその儲けで買いました。

もう一度言います。

重要なのは、指標発表の結果がどうなるかではありません。

私はエグジットするまで一回も指標の結果は見てもいませんし、見る必要性も全く感じませんでした。前回のCPIでドル円を売った時も同じです。

11月CPIの例

2022年11月10日CPIのトレード ドル円の場合

2022年11月10日CPIのトレード ドル円の場合

CPIで勝ちたいなら、その数字に惑わされないで下さい。

なぜならボラティリティがある間(インフレ動向が重要な時期、状況で)は、結果を見ている間に値動きは進むから=もう遅いわけです。

11月のドル円で言えば、勝負は日中にありました。

前日の米国の売り仕込みに気が付いたかどうか。
つまり、『日中なぜ前日高値を一度も越えられなかったか?』この点を真剣に考えたか。

答えは、アメリカ人がより高値で売るため。

CPIは前述した通り22時半~。つまり、米国市場オープンの前にあります。
”ドル”円なのに、アメリカ人を置き去りにして美味しい動きをするだろうか?

「誰が一番高い値段で売るべきか」というと日本人か、米国人のどちらかでしょう。

だから、高値を越えられない。少なくとも、米国市場が始まるまでは。

つまり動かないか、下です。

https://3starter.com/wp-content/uploads/2021/02/fukidasi160-1.png

もっとも私は最高値から売っているのでリスクはありませんでしたが、CPIでも売り増し

大した枚数ではやらないので100万円くらいにしかなっていませんが、値動きは全部当てています。

12月CPI再び!

CPIでのNYダウ

「NYダウを上昇したところで売る」という12月CPIの戦略は、先週にNYダウがラインを割れていたので機能します。

NYダウ4時間足チャート2022年12月16日の状況

NYダウ4時間足チャート2022年12月16日の状況

つまり、このように先週末に割れていたので、最後は割れるわけですから
高値で売れば勝てるのが先週から分かっていました。

NYダウがこうなるという事はドル円は下落してから上昇しますし、ユーロドルは上昇してから下落します。

だからドル円でも買いポジションを取って勝っています。

10年債利回り

10年債利回り 2022/12/13 CPI

その頃、10年債利回りは下落して窓埋めをした後、跳ねています。

この下落でドル円は下落し反発。NYダウが上昇反落。

多くの市場は連動していますので、どれか一つだけでも分かれば他も分かります。

結論。CPIトレードはどうやったら良いか?

CPIでは、その前までの値動きで勝負が付きます。※重要視されるタイミングの場合。

なぜなら発表の瞬間は一気に動くので、後からエントリーしても遅いから。

後からやる時は逆張りになるでしょう。

  • 11月の例では順張りで、CPI前に仕込んでおいて値幅を取る戦略
  • 12月の例では逆張りで、CPIで上昇したところを売り叩く戦略

でした。

どちらでも良いのですがその前までの相場分析によって使い分ける必要があるでしょう。

以上が米国の消費者物価指数(CPI)で勝つための方法です。

冒頭に載せた、2023年FOMCとCPIの表はかなり重要です!

このページをブックマークするかコピペして覚えておいて下さい。

年末年始相場についての注意点

また年末年始は海外のトレーダーがお休みのため、値動きがやりにくくなります。

十分お気を付け下さい。

12月27日~1月15日くらいまでにおそらくポジションを仕込んでくると思いますので、
このタイミングが勝負どきかも知れません。

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それでは、年内の相場分析配信はこれで終了となりました。

2023年も宜しくお願い申し上げます。

スリースタータードットジェーピー 大野乃生

その前に・・

メリークリスマス!

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