フィボナッチ リトレースメントの基本

「深堀り」となっていますが、今回は最初なので基本を書きます。もっと深い話は第2話~第4話で。
リトレースメントの役割
まず、フィボナッチ リトレースメント(fibonacci retracement)の意味は綾戻し(あやもどし)という和訳が検索したら返ってくると思いますが、分かりやすく言えば次のようになります。
ラインにぶつかったら反発・反落する
つまり、トレードで利用するには「押し目買い」「戻り売り」の値位置となります。
リトレースメントの数値設定
フィボナッチ リトレースメントの数値は次のものが基本です。
0.236 0.382 0.5 0.618 1.272 1.618 2.618 4.236
がしかし、これはあくまでも基本であり、設定はいじった方が良いでしょう。
どう変えるのかと言うと、まずは次の数値を足して下さい。
0.764
私はフィボナッチについて十数年研究して来た人間なので、もちろんこれだけではなく、トレードに役に立つフィボナッチの数値を知っています。
しかし、基本中の基本としてはこれでOK。
※なお、0.764ではなく、平方根の0.786を利用するという方も多いですが単純に使いにくいのでそれはNGです。
0.382への戻り

「フィボナッチは反発・反落するライン」と前述したように、「押し目買い(反発)・戻り売り(反落)」という使い方が基本です。
そして、最初に覚えるのは次の概念です。
3割戻し
3割戻しとは何か?
0.382へ戻す事です。しかし、0.5には接触しない。
つまり、0.382~0.5の間で折り返す。
これが3割戻しです。
※3割と言いながら、それでは4割ですが(笑)。しかし「3割戻し」と呼びます。
3割戻しの押し目買い・戻り売りのポイント
ポイントは0.382をいったん通り過ぎて、戻って来てからエントリーするという事です。
出来れば、上位足の終値はブレイクせずに上髭・下髭で越えているのがベスト。
そうやって上のチャートのように戻ったところで売るというわけですね。
フィボナッチリトレースメントの引き方(方向)

もう一度このチャートを載せておきます。この引き方は上が1、下が0でした。
逆に引くと、上が0で下が1になります。
何が言いたいのかというと、1-0.618が0.382。
0.618でも0.382でもどちらでも良いという事です。
※先ほど書いた0.764と0.786論争と同じように、「どちら向きに引くか?」にもこだわりを見せる人がいますが(笑)、意味がないです。
0.236~0.382への戻り

次は0.236~0.382へ戻って来た時に買うという話です。
これを次のように呼びます。
7割戻し
フィボナッチリトレースメントではこれが一番有利なレートです。底値に近い値段。
7割戻しの売買ポイント
0.236~0.382の間に入っている内に買います。買い遅れたら0.382を上位足の終値が越えたのを確認して買いますが、大きな時間軸で売買している時には結構不利なレートになります。
出来る限り0.236へ寄せてから買いましょう。
損切は底値の下。
マルチタイムフレーム分析をする
今回は2つのチャートをご紹介しました。最後のチャートをご覧頂くと、青いラインの0.236があります。
青いラインが週足。こげ茶のラインが4時間足です。
4時間足で買ったとしても、週足の0.236を明確に越えて来なければ戻される可能性があります。
現に、この週の前に2週間その理由で戻されています。確認しておいて下さい。
リトレースメントで売買する時(いや、それ以外でも)には
大きな時間軸で意識されるラインをチャートに引いておき、常に大きな値動きの意味合いや売買ポイントを見過ごさないようにしましょう。
まとめ
フィボナッチリトレースメントの基本をご紹介しました。いかがでしたか?
簡単ですよね。
しかしあまり教えると、私の教材が売れなくなるかも知れませんし(笑)、一般にあまり知られたくないコツや本当の使い方は書かないでおきます。一般化したものは(皆が知ってしまったものは)機能しなくなります。
この基本でさえ、完璧に理解している人は少ないのです。
だからこそ、底値近くのレートで買えるし、戻り売れるので。
今書いた話は動画になっています。リトレースメントの基本は無料公開していますのでご覧下さい。