今回の投資戦略コラムは「FXとCFDのチャート分析手法」について。
スリースタータードットジェーピーではこれまでフィボナッチとギャンを使ったライントレード手法を教えて来ました。この初心者向けコラムで書く事でもありませんが、最初に簡単にフィボナッチの話をしておきます。
フィボナッチとは何でしょうか?
イタリアの数学者「レオナルド・フィボナッチ」が考えたとされる数値ですが、トレードの世界ではフィボナッチ数列を基に作成されたトレードツールの事。
そのフィボナッチには幾つもの有効なツールがありますのでご紹介しておきます。
- フィボナッチリトレースメント
- フィボナッチファン
- フィボナッチチャネル
- フィボナッチエクスパンション
- フィボナッチタイムゾーン
- フィボナッチアーク
こんなところです。この中で一番有名なものはリトレースメントで、リトレースメントの使い方にも沢山の方法があります。※リトレースメントの事を一般的にフィボナッチと呼びます。
では、フィボナッチを使ってチャートを分析するとしたらどのように分析したら良いのでしょうか。
まずはリトレースメントで長期足の分析をすると良いでしょう。大きな流れの中に、常に小さな流れがあるからです。
長期の分析をリトレースメントで行うと、「今が持ち合いなのか、トレンド途中なのか」そして値位置は「高値圏なのか安値圏なのか」が分かります。持ち合いで高値圏なら持ち合いを抜けるまでの間は売りを狙った方が良いですし、トレンド途中で安値圏なら当然買いを狙います。
長期投資の分析には、まず週足月足以上を使う。
「数か月~年としてどう動くか、1・2年先はどう動くか」を長期足で分析するという事になります。が、せいぜい2・3年先までしか分析は役に立たず、翌年以降に分析し直す事になるでしょう。
※翌年以降の値動きは分析出来たとしても、それが翌年なのか再来年なのか、5年後なのかが分からないはずだからです。
長期投資とフィボナッチ
今回の講座はトレーダーが投資家になるために必要な知識を補完するのが主な目的です。そのため、トレードで培った技術をどのように投資に利用するのか?という観点で話を進めて行きます。
フィボナッチでは目標値と買い場が明確なので、投資信託を積み立てながら、FXやCFDで短期トレードをするという戦略も可能です。投資信託を買っていても必ず下落局面はやってきます。その時にどう対処するのか?
- 目標値で一部だけでも利食いする
- 下落相場を売る
- 安値圏で買い直す
やる事はたったこれだけです(笑)。簡単ですね。
下落する時に売れば良いのです。これをヘッジと言います。
現物株や投資信託を買っていても、下落局面はいずれ訪れます。その時に、日経平均先物や日経平均CFDまたはFXで為替ヘッジのために売買するなどして利益を出す。それによって、暴落のダメージを抑える事です。※伸びる市場を同時に買う事もヘッジと言う。ただし伸びるものが何もなければ売りしかない。
株価が急落に下落するようなシーンにおいても
フィボナッチの目標値へ到達してから下落する事が多く、サポートとなるチャネルやファンを割れた時に下落が決定し、本格的に売られます。
それでもアメリカの株価指数などは強引に上げ倒す事が多い(笑)のですが、実はまだ長期の目標値には到達していないために伸びるだけという事も。長期の目標値を目がけて進むというのが値動きの特性なので、是非一度フィボナッチを使って、長期→短期という具合に分析をしてみる事をオススメします。
フィボナッチとギャンについて詳しくは
HP記事「フィボナッチトレードとギャントレードまとめ」をご覧下さい。
まとめ
FXとCFDのチャート分析方法には、フィボナッチを使ったライントレードがオススメ。
実際、長期トレードで一方的に伸びている時に役に立つのはフィボナッチと移動平均線だけだからです。
フィボナッチが「目標値」と「買い場」を教えてくれて、移動平均線は「これまで伸びて来た」事を表します。
けれども、移動平均線は下落が大きくなるまで下落する事自体にも気が付けないツールですから、フィボナッチの方が暴落前に逃げられます(目標値で利食いするだけ)。
だからこそ、フィボナッチをチャート分析に採用してみて下さい。
次回は「経済指標について」。
FXの雇用統計などの話ではなく、国がどのように景気を判断しているのかという話です。